【五島出身者が解説】ゴトジンとは?味・飲み方・購入場所と製造地「半泊」を紹介

ゴトジン

    五島列島には、五島の自然や特産品を生かして作られたさまざまな名産品があります。

    その中でも、近年注目されているのがクラフトジンの「ゴトジン」です。

    五島の特産品である椿をキーボタニカルに使用し、17種類のボタニカルを使って作られたゴトジンは、一般的なジンとは少し違った、まろやかで香り豊かな味わいが特徴です。

    しかし、ゴトジンの魅力はお酒そのものだけではありません。

    製造されているのは、福江島の戸岐地区のさらに奥にある「半泊(はんどまり)」という小さな集落。

    海と山に囲まれ、波の音が聞こえるほど静かな場所です。

    この記事では、五島出身の筆者が実際に何度も訪れてきた半泊の様子を紹介しながら、ゴトジンの特徴や味、飲み方、購入できる場所まで詳しく紹介します。

    ゴトジンとは?

    ゴトジンは、長崎県五島市で作られているクラフトジンです。

    製造しているのは、2022年に設立された「五島つばき蒸留所」。

    大手酒造メーカーを退職した方々によって立ち上げられた蒸留所で、福江島の戸岐町にあります。

    五島つばき蒸留所

    五島つばき蒸留所
    五島つばき蒸留所内
    五島つばき蒸留所内

    蒸留所は、後ほど紹介する半泊教会に隣接するような場所にあります。

    ゴトジンの大きな特徴は、五島の特産品である「椿」をキーボタニカルとして使用していること。

    さらに、17種類のボタニカルを一つずつ個別に蒸留し、それぞれの原酒をブレンドして作られています。

    ジンの原料として使われる水にもこだわりがあり、半泊地区の湧き水が使用されています。

    つまりゴトジンは、五島の植物だけでなく、五島の水や自然まで取り入れて作られたクラフトジンです。

    ゴトジンが作られている「半泊」とは?

    ゴトジンについて調べていると、「半泊」という地名を目にすることがあります。

    半泊は、福江島の戸岐地区のさらに奥にある小さな集落です。

    現在も数世帯の方々が暮らしていますが、観光地として多くの人が訪れるような場所ではありません。

    そのため、初めて訪れると「こんなところに集落があるのか」と感じるほど、静かな場所です。

    半泊湾には美しい海が広がり、周囲から聞こえてくるのは波の音くらい。

    観光地のような賑やかさはなく、ゆっくりとした時間が流れています。

    半泊は潜伏キリシタンゆかりの集落

    半泊には、キリスト教の歴史に関わる背景があります。

    禁教の時代、潜伏キリシタンがこの地へ移住してきたとされています。

    半泊という名前の由来については、小さな集落だったため、移住してきた人の半分ほどしかこの地に定住しなかったことから「半泊」と呼ばれるようになったという話があります。

    現在の半泊には、古民家のような外観をした「半泊教会」があります。

    一般的な教会をイメージして訪れると、少し意外に感じるかもしれません。

    それほど周囲の景観に溶け込んだ、素朴な雰囲気の教会です。

    五島には潜伏キリシタンの歴史を感じられる場所が数多くありますが、半泊もその一つです。

    キリスト教の歴史に興味がある方は、あわせて堂崎天主堂も訪れてみてください。

    堂崎天主堂

    半泊はどんな場所?

    半泊は、とにかく静かな場所です。

    半泊湾には波の音だけが聞こえるような穏やかな海が広がっています。

    半泊の海岸

    半泊海岸

    観光客向けの大型施設などはありませんが、集落には民宿などの宿泊施設があります。

    また、半泊湾の海水を使って手作りの塩を作り、販売している「さとうのしお」もあります。

    「さとうのしお」ではカフェも楽しめる

    半泊産のしおを使って作ったレモネード

    さとうのしお

    「さとうのしお」にはカフェも併設されています。

    自家製のドリンクを楽しめるほか、ドリンクのテイクアウトも可能です。

    半泊を訪れた際に、海を眺めながらゆっくり休憩する場所としても利用できます。

    ただし、半泊には食料品店などはありません。

    自動販売機は設置されていますが、食事や必要な飲み物などは、必要に応じて事前に購入してから向かうことをおすすめします。

    廃校を利用した宿泊施設もある

    半泊には、かつての小学校をリノベーションした一棟貸しの宿泊施設「めぐりめぐらす」さんもあります。

    地域の歴史を感じながら、半泊の静かな環境を楽しめる宿泊施設です。

    なお、施設の屋外トイレは一般客にも開放されています。

    半泊を訪れた際には、こうした地域の施設を大切に利用したいところです。

    半泊へ行くときは道路に注意

    半泊は、福江港などがある福江市街地から車で約30分の場所にあります。

    市街地からそれほど離れているようには感じませんが、半泊へ向かう道は山道が続き、途中には道幅が狭くなっている場所もあります。

    そのため、初めて訪れる方は「車で30分だから簡単に行ける」と考えず、時間に余裕を持って向かうことをおすすめします。

    半泊を訪れる際に、最も注意してほしいのがアクセスです。

    半泊へ向かうルートは一本の山道しかなく、この道がかなり険しいです。

    「五島の集落だから、普通の田舎道だろう」と考えていると、少し驚くかもしれません。

    車1台しか通れない場所もある

    道中には、車1台がやっと通れるほど道幅が狭くなっている場所があります。

    車の通行量自体は決して多くありません。

    しかし、半泊を訪れる人だけでなく、その先の地区へ釣りなどで向かう車も通ります。

    そのため、対向車が来ることを常に意識して運転する必要があります。

    特に重要なのが、途中にある「すれ違える場所」を意識しておくことです。

    狭い場所で対向車と鉢合わせすると、どちらかがバックして、すれ違える場所まで移動しなければならないことがあります。

    実際の道路

    半泊までの山道

    実際に走ってみると、ところどころ道路が傷んでいる場所もあります。

    また、

    • ガードレールがない場所
    • 道路の端が草に覆われて見えにくい場所
    • 山肌がむき出しになっている場所
    • 道幅が非常に狭い場所

    などもあります。

    山肌がむき出しになっている場所では、落石にも注意が必要です。

    半泊へ行くなら小型車がおすすめ

    もし半泊まで車で行くのであれば、個人的には小型の車をおすすめします。

    大きなミニバンなどでも通行できないわけではありませんが、道幅が狭い場所では運転に気を使います。

    また、運転に自信がない方には、無理に訪れることはおすすめしません。

    特に夜間は視界が悪くなるため、半泊までの道を夜に運転することは避けたほうがいいでしょう。

    ガードレール・側溝の蓋がない場所も

    半泊の山道

    それでも訪れてほしい半泊

    ここまで道路の注意点を書いておいて矛盾するようですが、私は半泊が好きです。

    なぜなら、そこには観光地とは違った「五島らしさ」があるからです。

    半泊湾に広がる海。

    波の音。

    山に囲まれた小さな集落。

    都会ではなかなか味わえない静けさがあります。

    そして、私にとって半泊は昔からの思い出の場所でもあります。

    私の祖父の家が半泊のさらに先にある集落にあり、子どもの頃からこの道を何度も通ってきました。

    中学生の頃には、友人たちと自転車で半泊まで泳ぎに来たこともあります。

    今では車で通ることが多くなりましたが、昔から変わらない景色を見ると、子どもの頃の記憶を思い出します。

    半泊の海岸は、波によって削られた玉砂利の海岸です。

    泳ぐこともできますが、海水浴場として整備された場所ではありません。

    シャワーなどもないため、泳ぐ場合はその点を理解しておく必要があります。

    観光地として整備された海水浴場とは違いますが、それも含めて半泊の魅力だと思っています。

    半泊で作られるクラフトジン「ゴトジン」

    そんな半泊で作られているのが、クラフトジンの「ゴトジン」です。

    製造する五島つばき蒸留所は、半泊教会に隣接するような場所にあります。

    五島の特産品である椿を中心に、17種類のボタニカルを使用。

    それぞれを個別に蒸留してからブレンドすることで、ゴトジン独特の香りと味わいを生み出しています。

    さらに、使用する水には半泊地区の湧き水を使用。

    半泊という土地の素材を生かして作られているのが、ゴトジンの大きな特徴です。

    ゴトジンの味は?実際に飲んで感じた特徴

    ゴトジンのアルコール度数は47度。

    数字だけを見ると、かなりアルコールが強いお酒に感じるかもしれません。

    しかし、実際に飲んでみると、単純に「アルコールが強い」という印象ではありません。

    一般的なジンにあるようなガツンとしたアルコールの刺激よりも、ふわっと広がるアロマが印象的です。

    全体的にまろやかで、優しい飲み口だと感じました。

    口に含んだ瞬間から変化する香り

    私が感じた味わいの変化は、次のようなものです。

    まず口に含んだ瞬間に感じるのが、ジュニパーベリーのウッディーな香り。

    そのあとに柑橘系の爽やかな酸味と苦みが広がります。

    そして最後に、ラズベリーのような甘い香りと、椿のまろやかな風味を感じます。

    一口の中で香りが変化していくため、ゆっくり味わいたくなるジンです。

    ただし、ここは好みが分かれるところでもあります。

    「ジンならではのガツンとした刺激が好き」という方には、ゴトジンは少し物足りなく感じるかもしれません。

    反対に、香りを楽しみながら飲みたい方には向いていると思います。

    ゴトジンのおすすめの飲み方は「ジンソーダ」

    個人的におすすめしたいのが、ソーダで割る「ジンソーダ」です。

    ゴトジンをソーダで割ると、ボタニカルの香りがより引き立ちます。

    アルコールの刺激も和らぐため、食事と一緒に楽しみやすくなります。

    香りをしっかり楽しみたい場合は、ソーダを加えすぎず、好みの濃さを探してみるのもおすすめです。

    五島の料理や魚料理などと合わせて飲むのも面白いと思います。

    ゴトジンはボトルも魅力

    ゴトジンを好きな理由の一つが、ボトルのデザインです。

    お酒を飲み終わった後も、ボトルを手元に残しておきたくなるような美しいデザインになっています。

    このボトルは、

    「日が差した時に半泊の海に広がる緑色」

    をイメージして作られています。

    半泊に行ったことがない方には少し想像しにくい表現かもしれません。

    でも、何度も半泊を訪れてきた私には、この表現が本当にしっくりきます。

    太陽の光が海に差し込んだとき、半泊の海には独特の緑色が広がります。

    ゴトジンと半泊の海

    半泊 ゴトジン

    その景色を知っているからこそ、ゴトジンのボトルを見ると「あの海だ」と感じます。

    ボトルを見るだけで五島を思い出せる。

    これも、私がゴトジンを好きな理由の一つです。

    ゴトジンの評判・気になる点

    ゴトジンは魅力の多いクラフトジンですが、私が実際に飲んで感じた気になる点もあります。

    まず、ジン特有のガツンとした刺激が好きな方には、少し物足りなく感じるかもしれません。

    また、一般的なジンと比べると価格が高めなので、気軽に何本も購入するというより、五島のお土産や特別な一本として楽しむのに向いていると思います。

    特に「ジンは強い刺激とキレが魅力」と考えている方には、ゴトジンのまろやかな味わいが物足りなく感じられる可能性があります。

    一方で、香りやボタニカルの複雑さを楽しみたい方には、試してみる価値のある一本だと思います。

    ゴトジンはどこで買える?

    ゴトジンは、五島島内のさまざまな場所で購入できます。

    主な購入場所は、

    • 五島つばき蒸留所
    • 五島つばき空港
    • 福江港内の土産物屋
    • 島内のお土産店
    • 島内の酒屋

    などです。

    ただし、店舗によって取り扱い状況が異なる可能性があるため、確実に購入したい場合は事前に確認することをおすすめします。

    また、五島まで行かなくてもゴトジンはお取り寄せすることも可能です。

    もしも「この記事を読んでゴトジンを飲んでみたくなった」という方がいれば楽天市場で探してみるのもおすすめです。

    ゴトジンは五島市のふるさと納税返礼品にも

    ゴトジンは、五島市のふるさと納税返礼品としても人気があります。

    五島の特産品を自宅で楽しみながら、五島市を応援できるのも魅力です。

    旅行で購入するのを忘れてしまった方や、もう一度飲みたい方は、ふるさと納税で探してみるのもおすすめです。

    ふるさと納税を利用してゴトジンを楽しみたい方は、楽天市場でふるさと納税返礼品を確認してみてください。

    ゴトジンを飲んでみて感じた「五島らしさ」

    ゴトジンは、単純に「五島で作られたジン」というだけではありません。

    五島の椿。

    半泊の湧き水。

    17種類のボタニカル。

    そして、製造されている半泊という土地。

    それらが一つのボトルに詰まっています。

    特に私の場合、子どもの頃から何度も通ってきた半泊で作られているということもあり、普通のクラフトジンとは少し違った思い入れがあります。

    ゴトジンを飲んでいると、半泊の海や山道、静かな集落の景色を思い出します。

    「五島のお酒」としてだけではなく、五島の風景まで一緒に楽しめる。

    それがゴトジンの魅力だと思っています。

    まとめ|ゴトジンは五島の自然と半泊の魅力を感じられるクラフトジン

    ゴトジンは、五島市の五島つばき蒸留所で作られているクラフトジンです。

    五島の特産品である椿をキーボタニカルに使用し、17種類のボタニカルを一つずつ個別に蒸留。

    さらに、半泊地区の湧き水を使用しています。

    アルコール度数は47度ですが、ガツンとした刺激よりも、ボタニカルの香りがふわっと広がるまろやかな味わいが特徴です。

    個人的には、ソーダで割ったジンソーダがおすすめ。

    食事にも合わせやすく、ゴトジンの香りもしっかり楽しめます。

    そして、ゴトジンを語るうえで欠かせないのが製造地である半泊です。

    半泊は、福江島の奥にある小さな集落。

    美しい海と静かな環境が魅力ですが、そこへ向かう道路は狭く険しいため、訪れる際には十分な注意が必要です。

    小型車での訪問がおすすめで、運転に自信がない方や夜間の訪問は避けたほうがいいでしょう。

    それでも、機会があれば一度訪れてほしい場所です。

    半泊の海を実際に見たあとでゴトジンのボトルを見ると、その美しい緑色の意味がきっと少し分かると思います。

    五島を訪れた際には、ぜひゴトジンを手に取ってみてください。

    そして時間に余裕があれば、ゴトジンが生まれた半泊という場所にも足を運んでみてはいかがでしょうか。

    ゴトジンを購入したい方は、五島島内の販売店を利用するほか、オンラインでのお取り寄せも可能です。

    ゴトジンの最新情報や販売状況については、五島つばき蒸留所の公式サイトも確認してください。

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